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エナリスで働く人インタビュー「電気と天気の親和性」を活かしたサービス改善をけん引した営業パーソン

2022年11月01日

サービス改善につなげた秘訣は“お客さまとのコミュニケーション”

電気と天気―――。響きはさることながら、2つはとっても関係が深いことをご存じでしたか?

エナリスは今年7月、電気と天気の関係に着目してデマンドレスポンスサービスの改善 をリリースしました。

(プレスリリース「需給逼迫に伴うデマンドレスポンス要請の可能性を事前にお知らせ~気象予測と電力需要予測の知見を活かし、当社のお客さまの準備体制を支援~」)

この サービス改善 の立役者の一人がソリューション営業部の水口勝博。お客さまと何度もキャッチボールをする中で課題を掘り下げ 、トライ&エラーを積み重ねて1つのサービス 改善につなげた水口をインタビューします!

水口さん
プロフィール

課題解決のフィールドを気象会社からエネルギーの会社へ

気象予報の資格があるのに、配属は営業でがっかり

電気と天気は親和性がありますが、僕自身は両方の業界を経験しているんですよ。
僕と天気との関わりは学生時代のテレビ局でのアルバイトが始まりです。天気予報コーナーのADとして気象予報士らと仕事をするうちに、天気に興味をもち、気象予報士の資格までとることに。毎日 6~7時間くらい勉強したら一発合格できました(笑)。気象予報を仕事に、と気象を専業とする会社に新卒入社しました。
ところが、配属されたのは営業。正直、予報ができないじゃん、と不満に思いました。さらに、営業のなかでも“花形”と言われる業界の担当ではなくて。結局、入社から退職まで十数年間、海外勤務時代も含めて“花形”の担当は一度もなかったです(笑)。 

営業は物売りではなく、課題解決

でもわかってきたんです。前職の営業は、お客さまのニーズを掘り起こし、解決策がなければ作り出すソリューション型。中でも、“花形”とされない業界はとりわけ未知で、課題の掘り起こしや解決策の作り出しから始める必要がありました。
この時代の経験が「営業は物売りではない。課題解決が真の営業」という思いの原点になっています。過去のキャリアで「こいつは営業で育てたほうが伸びる」「掘り起こすことが向いている」と思ってもらえたんじゃないかと、今では感謝しています。

お客さまとの対話の中で本当に欲しいものに気付く

電気と天気の親和性からサービスにつなげる

エナリス入社後は、商品企画部門を経て、社会に分散する電源を集めて大きなエネルギー源として活用する アグリゲーションビジネスを行う営業部門に配属されました。アグリゲーションというのは電力業界の新しい分野で、電力ユーザーが電気の使用量を減らしたり、発電機などの保有設備からの電力供給に切り替えることで、“本来使用するはずだった電力”を削減してもらい、“削減した電力=発電”と同じものとみなして買い取る仕組みをいいます。特に電力需給逼迫の際に活躍する仕組みです。

営業担当は、電力需給逼迫の際に使用電力量を削減していただけるお客さまと契約を交わしていくわけですが、電力需給逼迫はいつ起こるかわからないものの、電気が多く使われる夕方に逼迫することが多いんです。夕方といえば退勤時間帯ですから、お客さまはあわただしく要請対応を余儀なくされることも少なくありません。「要請がわかっていれば出社時間をずらして残業を回避できるのになあ」とか「要請がわかればもっとスムーズに対応できたのに」とため息が出るわけです。

そうしたお客さまの声を聞く中で、以前から気付いていた「電気と天気の親和性」を活かして電力の不足を予測する気象を絡めた解決策を作れないかと思うようになりました。そして、国内外問わず各気象会社に話を持ち掛け始めました。ところがどうもイメージと方向性が合わなくて。ならば、気象予報士の資格を生かして自社で作れないかと思い始めました。

そんなふうに考えていたある日、お客さまがおっしゃったんです。「要請が出る可能性がわかる情報があればいいのに―――」。ハッとしました。「そうか!お客さまが欲しいのは“明日電気が不足する”ではなく“明日、節電要請が出る”という情報なんだ」と。つまり、お客さまが節電要請に備えたアクションを取れるような情報を提供できればいいのだと気付きました。訪問帰りの新幹線の中では同僚の稲内圭(ソリューションSE部)と、気象予測の技術と電力を組み合わせてできるサービスについてアイデア合戦。そして後日、ひねり出したアイデアを自信をもってご提案に行きました。ところがお客さまの反応は「あー、ありがとう」。反応が薄く、何だかそっけなかったんですよ(笑)。

稲内圭(写真左)と社内で打ち合わせする水口
▲稲内圭(写真左)と社内で打ち合わせする水口

でも、諦めなかったです。次の手として、実際に節電等に取り組んでいる一部のお客さまを対象に「節電の要請可能性」を毎週お知らせするサービスを考え、3カ月間トライアルで提供しました。手応えを感じたのは3カ月目。連続して要請日をズバリ当てることができたんです。お客さまにはとにかく感謝いただきました。この時のお客さまの反応で、このサービスはいけると確信しました。加えて、「要請があったときだけでなく、エナリスは常にコミュニケーションをとりながらお客さまを見守ります」という関係深化につながるメッセージにもなると実感。商品企画部門などと連携し、社内審議を経て、実サービスとして今年7月からの運用に踏み切りました。

お客さまのために考え抜く

こうした過去の経験から、お客さまのために考えて、考えて、考え抜くことを大事にしたいと思っています。これまで出会ったどんなすごい人も、結局やっているのはお客さまの課題に応えることなんです。一番考えるのは、お風呂や移動の時。長い時間かけて考えたほうがいい答えが出ますね。逡巡するんですよ。アクションをとって、また1週間前の考えに戻って、またアクションと。それを繰り返しているうちに、お客さまに満足いただけていると感じています。

昨日や先月の自分よりもお客さまのことをちゃんと考えているかなという振り返りも大切にしています。熱意がなくなったその時は、仕事が面白くなくなったときですから 辞めるでしょうね。そうなりかけたことは何回もありますよ(笑)。それくらい真剣に、毎日考え抜いているということかなと思っています。課題に応え抜くことで、圧倒的な差別化を作り出していきたいです。

これからも新しいことをやっていきたいです。当社を育て、もっと大きなサービスを提供し、もっと感謝されたいと思うからです。

また、自分の仕事を子どもたちに見せたいですね。ゼネコンに入社しなかったことを後悔している…というのは冗談ですが、そのくらい形に残るものを作り上げたい。前職で、テレビに映った天気予報のマークを指して「これはパパが営業で獲ってきたんだよ」と言えた時、本当にうれしかった。生きてきた、営業をやってきた証を残したいなと思っています。

🎤 おまけ 🎤 今後の“野望“は?

スペイン語とポルトガル語の日常会話はいけると思っています。最近はスペイン語の試験も受験。いつか再び海外で、ニーズを掘り起こして課題を解決していく営業に挑戦し、経験を還元していきたいと思っています!

※撮影時のみ、マスクを外しています。

写真はすべて©ENERES

取材・文責 エナリス広報部

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