エナリスが万博に!?EVワイヤレス給電の実証を視察!現地レポ
2025年10月01日大阪・関西万博で、走行中の電気自動車(EV)にワイヤレスに給電する実証実験が行われていることをご存じでしたか?
今回はその実証実験を、エナリス社員が視察に訪れた様子をお届けします!
走行中もワイヤレスで給電!実証の概要と視察レポート
今回エナリス社員が訪れた目的は、万博会場内で行われている「走行中のEVバスへのDWPT(走行中ワイヤレス給電)」の実証実験の視察です。
エナリスは「EVワイヤレス給電協議会(WEV)」に所属しており、ワイヤレス給電技術の社会実装の実現に取り組んでいます。WEVでエナリスが立ち上げたワーキンググループの検討内容とも密接に関わるこの実証実験は、未来のビジネスを考える上で非常に重要なヒントに満ちていました。
1.実証の概要
この実証は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「グリーンイノベーション基金事業」の一環として、関西電力やダイヘン、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)、大林組などが参画するコンソーシアムによって進められています 。この実証の目的は、技術の社会実装に向けたデータ収集と課題の抽出を行うことです 。
実証は以下の2箇所で行われています。
- 会場西側の走路:約50mの区間に、出力30kWの回路付き送電コイルが10セット埋設されています 。
- 東ゲート北停留所:停留所にコイルが1セット設置されています 。
走行中給電システムは、電磁誘導の原理を利用し、道路に埋め込まれたコイルからEVバスのコイルへ、無線で電気を送るシステムです 。実証では、コイルの耐久性や安定性の評価など、複数のデータ収集と分析を行い、社会実装に向けた課題を洗い出すことを目指しています 。
2.視察レポート
視察では、実際に2箇所の給電ポイントを見学しました。走行中のEVバスが、道路に埋設されたコイル上を時速20kmで走ると、1セットのコイルで約2m分走行できる電力を受け取れるとのことです。実際に走るバスを前に、技術の可能性を肌で感じることができました。


▲ワイヤレス給電を行っているEVバス。車体の水色のステッカーが、ワイヤレス給電を行っている目印です。万博内を約6台が走行しています。

▲東ゲート北停留所の写真。給電コイルが埋設された道路がトリックアートで可視化されており、技術の仕組みが視覚的にわかりやすく示されています。


▲コイルに送電している送電設備と、コイルが10セット埋設されている西側の走路。
ワイヤレス給電技術を通じたエナリスの挑戦
今回視察した「EVのワイヤレス給電技術」。
エナリスはこの技術の社会実装の実現に向け、WEVにて「EVワイヤレス給電を活用した新たなサービス検討ワーキンググループ」を立ち上げ、ワイヤレス給電技術と電力ビジネスの融合を探求しています。EV給電のワイヤレス化により調整力の確保や再エネの主力電源化に貢献するだけでなく、事業者や個人に対して新たなメリットを提供するサービスやビジネスモデルの創出に挑戦しています。
WEVでのエナリスの具体的な取り組みについては25年5月26日付のニュースリリースでも詳しくご確認いただけます。
これからのエナリスの挑戦に、どうぞご期待ください。
写真はすべて©ENERES
文責 エナリス広報部


