【開催レポート】エナリス大学「AIエージェントワークフローの最新動向」— KAG×みらい研が描くAIと人間の共生
2026年02月06日
エナリスでは、社員の専門性やGX対応スキルを高める社内研修プログラム「エナリス大学」を定期的に開催しています。電力業界の最新知識からビジネススキルまで、社内外のスペシャリストから直接学べる場として、社員の成長を支えています。
1月28日、このエナリス大学にて「AIエージェントワークフローの最新動向」をテーマにした特別講義を開催しました!
講師にお招きしたのは、KDDIアジャイル開発センター株式会社(KAG)のテックエバンジェリスト・御田 稔(みのるん)氏と、リードSRE・北浦 智也氏。エナリスみらい研究所との共同実証プロジェクトの紹介もあり、会場・オンライン共に熱気あふれる会となりました。
今回は、そんな当日の模様をダイジェストでお届けします!
1. 生成AIは「指示を待つツール」から「自ら考えて動く」フェーズへ

講義の冒頭、御田氏からはAIの最新トレンドとして「AIエージェント」の概念が詳しく解説されました。
これまでの生成AIは、問いに対して答えを返す「ツール」という側面が強かったですが、今注目されているのは、自ら計画を立て、ツールを使いこなし、タスクを完遂する「パートナー(エージェント)」としての姿です 。単なる自動化ツールを超えた存在になりつつあります。
- 計画と振り返り:「思考→行動→観察」を繰り返すReAct(Reasoning & Acting)アプローチにより、AIエージェントが単なる情報検索にとどまらず、その情報に基づいた判断や提案といった自律的問題解決へ深化。
- ツール実行: Web検索や資料作成など、外部ツールをAIが自ら判断して操作 。
「AIが単なる道具ではなく、共に働くチームメイトに進化している」という解説に、多くの参加者が深く頷いていました。
2. 実践:エネルギー分野における「人間中心のAI(HCAI)」

続いて、エナリスみらい研究所とKAGによる共同実証の事例が紹介されました。 社会インフラであるエネルギー分野では、AIの出力に対する「信頼性」と「説明可能性」が何より重要です。
そこで採用されたのが、AIと人間が協力するHCAI(Human-Centered AI)アプローチです。
- 予測と分析: AIが太陽光発電の予測と実績の乖離原因を分析。
- AIによる評価(LLM-as-a-Judge): 別のAIが、分析結果の正確性や信頼性を客観的にスコアリング。
- 人間の最終判断: AIの評価を参考に人間が最終判断を行い、そのフィードバックをAIに還元。
「AIにすべてを任せきりにするのではなく、AIが整理してくれた情報を材料に、最後は人間がしっかりと責任を持って判断する。」そんな、技術を過信しすぎない着実な向き合い方が紹介され、参加した社員からも大きな共感を得ました。
3. 「新しい技術への不安」にどう向き合うか

後半は北浦氏より、開発現場でのリアルなAI導入事例と、そこで直面する障壁についてお話しいただきました。
新しいツールを導入するとき、「自分の仕事がなくなるのでは?」「使いこなせるだろうか?」と不安を感じるのは、とても自然なことです。北浦氏は、そうした社員の心に寄り添う大切さを、ご自身の経験を交えて語ってくださいました。
- 「今は焦らなくていい」という投資の考え方: AIを導入してすぐに効率を求めるのではなく、まずはAIが正しく動くための準備期間を「未来への大切な投資」として組織で支えること。
- 「手」ではなく「目」を養うスキル: これまでの「自分で作業をこなす力」に代わって、これからは「AIが作ったものが正しいかを見極める力」をみんなで育てていくこと。
「技術的な失敗よりも、使う人の気持ちを置き去りにしてしまうことの方が、プロジェクトが止まる原因になる」という言葉は、AI活用を進める私たちにとって、最も大切な気づきとなりました。
【受講者の声(アンケートより)】
講義後のアンケートでは、非常に高い満足度を記録しました。
- 「AIエージェントの仕組みやHCAIの重要性が腹落ちした」
- 「自社の実務に即した共同実証の話があり、AIを自分事として捉えることができた」
- 「技術の進化に対する不安に寄り添った内容で、とても前向きな気持ちになれた」

編集後記 ☘
今回のエナリス大学を通じて、AIは単なるツールではなく、私たちの可能性を広げる「パートナー」になり得ることを改めて実感しました。
エナリスはこれからも、エナリス大学などの学びの場を通じて最新技術を謙虚に、かつ積極的に取り入れ、社会インフラの未来を切り拓いていきます。
講師の御田さん、北浦さん、素晴らしい講義をありがとうございました!
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写真はすべて©ENERES
取材・文責 エナリス広報部





